逆転アイディア賞

弘前の動く城〜HIROSAKI MOVING PROJECT

イベント概要

弘前城本丸石垣の大規模な修繕工事に伴い、弘前城を移動(曳屋工事)しなければならず、弘前随一の景勝が失われる。その移動期間は6年に及ぶ為、観光客減少が懸念されたが、「お城がなくなる!」というネガポイントを逆手にとり、「お城が動く!」というコンセプトで話題化を図り、100年に1度のビッグイベントとして様々に取り組みを行った。具体的には、①ブランディング/プロジェクトの中心となるロゴを開発し、その活動のブランディングを実施。②情報拡散/移動工事の移ろいを映像美で捉えた「タイムラプス」を中心に、マスメディア・Webメディア含め国内外に広く情報を発信。③体験型イベント/9月のシルバーウィークに弘前市で実施された一般参加者が実際にお城を綱で引っ張る「曳屋ウィークイベント」と連携し、新宿アルタ前で「バーチャル曳屋イベント」を開催。参加型&現地と東京を中継で結ぶ仕立てにより双方向でイベントを盛り上げた。

審査員コメント

石垣の補修に伴い、町を代表する景観である弘前城が6年間見えなくなってしまう、というピンチを逆転の発想でPRのチャンスに変えることに成功したイベント。総重量400t、3層の天守閣を3ヶ月にわたり曳いて移動させる大工事を「お城が動く!」というコンセプトで話題をつくり、実際にお城を動かす体験を来場者に提供、さらに新宿のアルタ前で「バーチャル曳屋イベント」を併催すること首都圏での話題作りにも成功しました。地元では、10年をかけて崩落の危険性のある石垣修復のために資金捻出や工法・工程の検討を行ってきた大事業だっただけに、弘前市民の誇りを全国に知らしめる契機ともなり、弘前城の来場者数も例年の倍になるという成果を達成しました。逆境を逆手に取る発想が評価され「逆転アイディア賞」の受賞となりました。

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