2016年の熊本地震によって、熊本のシンボルである熊本城も大きな被害を受けた。天守閣は現在も修復工事の途上にあり、直接目にすることができない状態にある。そのような状況を受け本展では、熊本の復興を願い、ミニチュア特撮のプロフェッショナルたちが熊本城を1/20のスケールで精巧に再現した。あわせて、城下の街並みをイメージしたミニチュアセットを約40名の市民ボランティアとともに製作し、熊本城を望むまちの風景を蘇らせた。ミニチュア製作の指揮を執ったのは、「ウルトラマン」シリーズや『シン・ゴジラ』など数々の作品でミニチュア特撮を手掛けてきた熊本出身の特撮美術監督・三池敏夫。
本展は現代美術館ならではの復興企画として、県内外から多くの反響を得た。また、来場者にはセットの中で特撮映画ばりの迫力の写真撮影を楽しんでいただき、それらの写真はSNS上に数多くアップされ、WEB空間でも大きな盛り上がりと広がりを見せた。