音感アップデート賞

落合陽一×日本フィル プロジェクト(Vol.1 耳で聴かない音楽会 Vol.2 変態する音楽会)

イベント概要

日本フィルは、あらゆる人に音楽の楽しみを届けることをブランドミッションとして掲げている。しかし、クラシックコンサートは近年、一部の人だけが楽しむような状況になってしまっていた。そこで目指したのは、これまでのマニアックだったコンサートを、誰でも楽しめるものへ進化させること。
Vol.1の耳で聴かない音楽会では、音楽を光と振動で楽しむデバイスSOUND HUGを開発・導入して、耳の自由・不自由に関わらず、みんなで楽しめるコンサートを開催。テクノロジーの力で音楽のバリアフリーを実現した。
Vol.2の変態する音楽会では、最新のセンシング&ドローイング技術によって指揮者の動きを映像にして舞台上で表示することで、耳だけではなく目や触覚を使って空間全体で体験するコンサートを開催。
このプロジェクトを通じて、「聞く音楽から、感じる音楽」という新しい音楽との関わり方を提案している。

選考委員コメント

対象となった「変態する音楽会」「耳で聞かない音楽会」の2作品は、ともに音楽会でありながら「聴覚」だけでなく「視覚」「触覚」をとおして、音楽を“感じる”という言わば「拡張音楽」という領域にスポットを当てた試みで、様々な技術とクラッシック音楽を融合させようとする制作者の姿勢が高い評価を得ました。音を楽しむ“音楽”の本来のあり方を、再認識させてくれるイベントとして、「音感アップデート賞」が贈られました。