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鎌倉四響祭

イベント概要

観光都市鎌倉の中心部、鶴岡八幡宮に続く若宮大路にて、観光の定番の人力車を活用し、神輿や山車のように練り歩きながら音楽を楽しむ、社会実験型の音楽イベント。
四人のクリエイターが各々異なる装飾をした、四台の人力車にDJが乗り込み、誰もが知るJ-POPからコアなテクノまで、幅広いラインナップを演奏。人力車周辺にプロのダンサーが参加し、DJプレイをさらに盛り上げた。
音楽は一般的なスピーカーではなく、一つの音源から複数のヘッドフォンに無線で音を流せる特殊な「サイレントシステム」を使用。本システムの使用で、周囲の音環境を阻害せず、公共の場で音楽を楽しむ事が可能となった。
参加者とダンサーは全員ヘッドフォンをつけ、人力車の移動に合わせて踊りながら街を練り歩く。各参加者がそれぞれ1.8mを空けた状態で踊りながら移動し、三密を避けた運営形態を実現。
本公演のコンセプトは、疫病退散を祈るための現代の祭り。現在の鎌倉の礎となる鎌倉時代は多くの災異が続いた時代で、1206年にはしか、翌年には天然痘が流行し、多くの人命を失った。そのような厄災が続く中、疫神の災厄をはらうために、国の四方の境で疫神を祀る「四角四境祭」が実施された。このような歴史的背景を持つ鎌倉で、現在のコロナ禍の鎮静を祈るため、四台の人力車を四角に見立て、先端的な音響テクノロジーを用いて現代版にアップデートされた儀式として実施された。