ブロンズ賞

ティラノサウルスレース(in 有明浜)

イベント概要

「ティラノサウルスレース」は恐竜の着ぐるみ集団が体をくねらせながら必死に走るというユニークなイベントだ。2022年4月に鳥取県大山町で開催以降、日本各地で開催され11月には香川県観音寺市で開催された。
香川県の大会では、長期入院経験のある子どもとそのご家族を特別招待という小児医療×地域イベントのコラボレーションで実現した。
企画したのは大学病院の小児科医。長期入院の子どもたちとその家族と向き合う中で、病気を治すだけでなく健やかな生活を支援したいと考え「闘病という側面だけではなく、子どもの発達にも影響する生活の面、退院後も続いていく通院といった面など、本当に長い間家族一丸となって闘わなきゃいけない。そんな方たちを笑顔にしたい」との想いからイベント開催に至った。
県内外から120体の恐竜が瀬戸内海のおだやかな波が広がる有明浜に集結。当日は1,000人近い観客に囲まれて恐竜たちが疾走した。特別招待のお子さんのご家族は「一般の人に混じってイベント参加できるのが嬉しい、また絶対参加したい」と述べ、一般参加の9割以上の方が「長期入院のお子さんについて様々な面を知る機会となった」とご回答いただいた。
当イベントは代表を始め医療従事者のスタッフ6名で運営され、看護師による救護テント設置、近隣病院との連携など医療面を配慮しつつキッチンカーや物販も充実し、各種メディアにも取り上げられ大盛況だった。

選考委員コメント

恐竜の着ぐるみを着て、ただ走るというシンプルな構成にも関わらず、その姿が多くの人の笑いを引き出すという意外性が印象に残るイベントとして評価されました。商標を確保した上で、いろいろな所での普及を目指した大山の主催者と、小児医療の現場で長期療養の子供達や家族を楽しませようとする香川の主催者の共同受賞となりました。