●背景(課題)/ 目的
日本最大級の水族館「海遊館」のサンゴ礁水槽「グレート・バリア・リーフ水槽」が工事のため長期間にわたって閉鎖されることに。工事中は常に青い工事シート「ブルーシート(※)」によって閉鎖されるため、連続する展示が突如絶たれ、館内の世界観も崩れ、来場者にとっての体験価値・満足度が減少する懸念があった。機会損失であるはずの工事中壁面を有効活用し、「水族館の水槽」だからこそ可能なメディア(様々なステークホルダーとつながる場)に転換し、来場促進にも繋げることを考えた。
●イベントによる課題解決
工事中/閉鎖中の象徴であり、館内の世界観を崩してしまうブルーシートを、AR技術を活用し、リニューアル後の水槽をのぞける体験のキーアイテムへ転換。シートがめくれ中を少しのぞけるというシズルで、来場者の水族館体験価値を、減少から向上に転換させ、さらに、リニューアルの告知/期待感醸成にも寄与させた。サステナブルな“水平リサイクルシート”を開発する萩原工業と協業。環境負荷の低い日本初の水平リサイクルでできたシートを活用し、海洋保全メッセージを発信する場としても機能させた。