


岡倉天心の名著『茶の本』を手がかりに、日本の茶文化と精神を現代に照らし合わせながら、"天心の心"を時空を超えて追体験する感性の旅へと出ます。
参加者は、甲州街道にある内藤新宿の歴史探訪と街歩きからスタートし、内藤新宿日本料理柿傳の茶室「残月」での『特別な茶会」を体験します。更に奈良高山の茶筅師谷村丹後による制作実演も見ます。最後には、日本文化の未来を語る座談会に繋がります。
「これはただのお茶会ではありません」
私たちは、岡倉天心が「茶の本」を執筆した茨城六角堂から"音"と"姿"を、内藤新宿に時空を超えて運んできました。
こんな言葉でイベントはスタートします。
甲州街道は、江戸の将軍をいざという時は、お城から逃がす「軍事の道」として作られたのですが、新茶の季節には宇治から茶壷をはるばる江戸まで甲州街道を練り歩いて持ち帰るという「お茶壷道中」の「文化の道」でもあるという両面を持っていました。甲州街道から江戸に入る玄関口が、「内藤新宿」でありました。
茶の歴史と関りが深いこの地で、「茶の湯を愉しむ」事をテーマに感性を揺さぶるイベントは開催されました。
目玉は、茨城県・五浦にある 六角堂の波音の再現。
岡倉天心が太平洋を望みながら思索した場所として知られる六角堂。
その空気感を少しでも現代の茶室に持ち込むため、茨城大学のご協力のもと、六角堂内部での録音を特別に許可していただきました。
写真家のエバレットブラウンは早朝4時、波打ち際ギリギリまで機材を持って接近。
そのとき偶然にも霧が立ちこめ、まるで自然が演出してくれたような、幻想的な時間となりました。その瞬間はドローンでも撮影されて茶室の「掛け軸」にも取り入れ垂れています。
録音には日本の繊細な音を世界初の22.2チャンネルの最新技術によるすべての方向と幅広い周波数を使い録音できる特殊なマイクセットを使用。人の耳では捉えきれない低音も含め、六角堂を満たす環境そのものを採取しました。
茶の湯は日本文化の総合芸術と呼ばれ、日本人の暮らしに深く根差した伝統文化。茶室や庭、道具、草花、料理、お菓子など様々な要素が複合的に展開されており、日本の美術工芸の粋がすべて内包される「感性に訴えるイベントです。

